タイヤ選びの基礎知識
インチアップ用にタイヤを選ぶ
インチアップとはタイヤの外径はほぼ変えずに内径(ホイール)を大きくすることです。
インチアップをすることで、得られるメリットとデメリットを詳しく解説いたします。
インチアップとは?
インチアップとは下の図のようにタイヤの外径は変えずに内径(ホイール)を大きくすることです。
それによりタイヤの側面の厚みが薄くなります。

タイヤの外径を大きく変えてしまうとスピードメーターの誤差やボディーにタイヤが干渉する恐れがありますので、 必ず外径の近いタイヤサイズを選ぶようにしましょう。
外径計算機を使って計算してみるインチアップのメリット
- 01見た目がカッコよくなる
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インチアップの
一番大きなメリットはドレスアップ。インチアップをすることの一番大きなメリットとしてドレスアップが挙げられます。 インチアップの「インチ」は、タイヤの内径(リム径)、すなわち、ホイールの外径(リム径)を表す長さの単位です。 1インチアップすればホイールのリム径は約2.5cm長くなり、その分だけディスクの面積が大きくなります。 洗練されたデザインのホイールを履くことで、周りの注目を集めることは間違いありません。
- 02足回りの性能がよくなる
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インチアップの
大きな摩擦力を生み出し、
駆動力・制動力・耐遠心力が増加する。タイヤは設置面積が広いほど大きな摩擦力を生み出し、駆動力・制動力・耐遠心力が増加します。 これらは、止まる・走る・横滑りに耐えるなどといったクルマの性能に直結しており、 設置面積が増えればそれだけ足回りの性能が向上します。たとえば、 185/65R15というタイヤサイズを16インチにインチアップする場合は、 195/55R16に履き替えることになります。このとき、 タイヤ幅は約1cm広くなって接地面性が大きくなるので、それだけ足回りの性能がよくなるのです。
インチアップにはデメリットもあります!
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- 01燃費が悪くなる
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結果として、多くの燃料を
必要とするため燃費が悪くなる。タイヤの接地面積が増えて路面と摩擦係数が高くなれば、 それだけタイヤの転がり抵抗は大きくなります。そうなると、 クルマをスムーズに走らせるために、エンジンはより多くの力を出さなければなりません。 結果として、多くの燃料を必要とするので、燃費が悪くなります。
- 02乗り心地が悪くなる
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タイヤのクッション性能が低くなり、
路面の変化がダイレクトに
クルマに伝わるようになる。インチアップによってタイヤのリム径は大きくなりますが、 タイヤの外周(外径)を変えないように扁平率を低くして対応します。 これにより、事実上、サイドウォールが薄くなるため、タイヤ内の空気の層も薄くなります。 すると、タイヤのクッション性能が低くなり、路面の変化がダイレクトにクルマに伝わるようになるので、 乗り心地も悪くなるのです。
インチアップ・タイヤの選び方
- 自身の好みに合ったものを慎重に選ぶことが大切
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インチアップする際のタイヤ選びで、最も気を付けなければならないのがサイズの選定。
せっかくインチアップをして大きなサイズのタイヤを履くわけですから、自身の好みに合ったものを慎重に選ぶことが大切です。 好みのメーカーやブランドが決まっているのであれば、それを優先するとよいでしょう。 市販されているタイヤの性能はどれも非常に安定しているので、公道を普通に走るのであれば何を選んでも十分使用に耐えます。 場合によっては、タイヤの性能がクルマの性能を上回ることもあるかもしれませんが、それで支障が出ることはありません。
走りを重視したいのであれば、スポーティーなタイプを選びましょう。こういったタイヤは、耐摩耗性・乗り心地・経済性を抑えて 走行性能を高めていますから、攻める走りをしても十分に楽しめます。 ただ、メーカーやブランドごとに強い個性を持つものもあるので、予めご相談いただけると幸いです。また、経済性や乗り心地を重視するなら、 コンフォート系のタイヤがお勧めです。 近年では転がり抵抗を小さくしたエコタイヤなどもあるので、選択肢を広く持つことができます。
インチアップする際のタイヤ選びで、最も気を付けないければならないのがサイズの選定です。 クルマのスピードや走行距離は、タイヤの外周を基に測定されています。正確には車軸回転数をセンサーで測り、 そこから割り出しているのですが、その計算基準になっているのがタイヤの外周です。 また、タイヤの外径も車高と密接に関わるために、勝手に変更することはできません。 ですから、タイヤの外径と外周は一定でなければならないのです。 もしこれが守られていなければ、整備不良車の扱いを受けて違法な状態となり、車検にも通らなくなってしまいます。
インチアップをするときにはタイヤの外周・外径を変えないようにするため、法則に従ってサイズを算出しなければなりません。 これについてはサイト内の「タイヤ外径計算機」をお使いください。 クルマのドア付近などに、タイヤの空気圧と許容サイズをしめしたステッカーが貼ってあるので、それに合わせれば問題はありません。 これは、タイヤのマニュアルやカタログにも記載があります。 記載のないタイヤサイズであっても、フェンダーからはみ出す、ステアリングに悪影響が出る等がなく、 タイヤの外径・外周が許容範囲内での違いであれば問題ありません。
インチアップ表
下記データはあくまで外径の目安です。
メーターの誤差やお車とのマッチングについては考慮しておりません。
また、タイヤメーカーによって若干外径が異なりますのでご注意ください。
タイヤサイズの表記の見方については、「タイヤサイズの見方」ページをご参照ください。
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- 145/70R12
- 155/60R13
- 145/80R12
- 155/65R13
- 155/65R13
- 165/55R14
165/45R15
165/40R16
- 175/70R13
- 185/60R14
195/50R15
195/45R16
- 185/70R13
- 195/60R14
195/55R15
205/45R16
205/40R17
- 145/80R13
- 165/65R14
175/50R15
165/40R17
- 155/80R13
- 165/65R14
185/55R15
- 185/60R14
- 195/50R15
195/45R16
- 195/60R14
- 195/55R15
205/45R16
205/40R17
- 155/65R14
- 165/40R17
- 175/65R14
- 195/50R15
- 185/65R14
- 195/55R15
195/50R16
205/40R17
- 195/65R14
- 195/60R15
205/50R16
205/45R17
215/35R18
- 165/70R14
- 185/55R15
- 185/70R14
- 195/60R15
205/50R16
205/45R17
215/35R18
- 195/70R14
- 205/60R15
205/55R16
215/45R17
205/50R17
215/40R18
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- 195/50R15
- 195/45R16
- 205/50R15
- 205/45R16
- 165/55R15
- 165/40R17
- 185/55R15
- 195/45R16
- 195/55R15
- 205/45R16
205/40R17
- 205/55R15
- 205/50R16
205/45R17
- 195/60R15
- 205/50R16
215/40R17
215/45R17
215/35R18
- 205/60R15
- 215/50R16
215/45R17
215/40R18
215/35R19
- 215/60R15
- 215/55R16
215/50R17
215/40R18
225/35R19
225/30R20
- 195/65R15
- 205/55R16
225/50R16
215/45R17
215/50R17
235/40R17
- 205/65R15
- 215/55R16
235/45R17
255/40R17
215/45R18
- 215/65R15
- 215/60R16
225/50R17
215/45R18
225/35R20
- 205/50R16
- 215/40R17
- 215/50R16
- 215/45R17
235/40R17
- 225/50R16
- 235/45R17
255/40R17
225/40R18
-
- 205/55R16
- 215/45R17
235/40R17
225/40R18
- 215/55R16
- 235/45R17
255/40R17
215/50R17
235/40R18
265/35R18
- 175/60R16
- 205/45R17
205/40R18
- 215/60R16
- 225/50R17
215/55R17
225/45R18
- 225/60R16
- 225/55R17
- 205/65R16
- 225/55R17
225/35R20
235/35R20
245/35R20
- 215/65R16
- 245/40R19
245/35R20
- 225/45R17
- 225/40R18
225/35R19
225/30R20
- 205/50R17
- 225/40R18
- 215/50R17
- 235/40R18
265/35R18
- 225/50R17
- 225/45R18
235/35R19
245/35R19
225/35R20
- 225/55R17
- 245/35R20
- 225/65R17
- 265/35R22
- 265/65R17
- 305/40R22
- 265/70R17
- 305/40R22
- 275/60R18
- 305/40R22
- 225/35R18
- 265/35R22
インチアップ時の適正空気圧について
- タイヤに適正な量の空気が入っていて初めて、最高の性能を発揮できる
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一般的に、タイヤの空気圧はドア付近に貼られているステッカーなどを見るとわかる。
タイヤサイズは、タイヤ幅・扁平率・リム径の3つで表されていますが、並行してロードインデックスが表示されています。 これは荷重指数のことで、タイヤ1本がどのくらいの重さにまで耐えることができるのか、言い換えれば最大荷重がどのくらいかということをしめしているのです。 この荷重を支えているのはタイヤ本体もそうですが、主にタイヤの中に入っている空気です。 タイヤに適正な量の空気が入っていて初めて、計算通りに重いクルマを支えて、最高の性能を発揮できます。
一般的に、タイヤの空気圧はドア付近に貼られているステッカーなどを見るとわかるようになっています。 しかし、インチアップをした場合、タイヤが変わったためにロードインデックスも変わることがあります。 そのため、新しく履いたタイヤのサイズやロードインデックスを把握し、クルマに適合した空気圧に調整しなければなりません。 耐荷重を上げるためには空気圧も上げなければなりませんが、上げすぎるとタイヤの強度が持たなくなってバーストをしたり、 トレッド面が十分に接地せずに走行性能を損なったりするので、注意が必要です。 空気圧は燃費やタイヤの性能・安全性にもかかわる大切なものです。 こまめに計測をして、調整をする習慣を持つようにしてください。
同一タイヤサイズの規格違いによる注意点
- インチアップをしたときには、タイヤの規格も確認
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日本の規格、JATMA規格とヨーロッパを中心に採用されているETRTO規格がある。
タイヤには日本の規格であるJATMA規格と、ヨーロッパを中心に採用されているETRTO規格があります。 国内メーカーの多くはJATMA規格を採用しており、これとETRTO規格のスタンダード規格(STD)は大きく変わりません。 しかし、ETRTO規格のエクストラロード規格(XL)は負荷能力を高めているので、通常よりも高い空気圧に調整する必要があります。 インチアップをしたときには、タイヤの規格も確認しておきましょう。